本日は くるむ訪問看護ステーション湖北 で地域連携室 室長を務める和田さんにお越しいただきました。これまで訪問診療のクリニックで地域連携室の立ち上げに携わるなど、在宅医療の現場を最前線で支えてこられた中で、くるむで新設された地域連携室の具体的な取り組みや退院調整や在宅医療に対する想いを伺いました。「退院調整をもっと円滑にしたい」―― くるむ訪問看護ステーションへの参画を決めた背景を教えてください。「この家で最期まで過ごしたい」。そんな患者様やご家族の願いを叶えるために、病院から在宅に戻る方々を支える立場で仕事をしてきましたが、終末期の在宅ケアにおいては、まだまだ退院調整が十分に機能しない現状があることを痛感していました。だからこそ、今度は訪問看護ステーションの視点で「ご本人やご家族の代弁者」となれる連携室を作ろうと決心し、くるむ訪問看護ステーションへ飛び込みました。ゼロからのスタートでも、やりたかった理由―― どうしてくるむで地域連携室を立ち上げようと思ったんですか?以前は訪問診療のクリニックで地域連携室を立ち上げ、病院から在宅へ帰られる方のコーディネーターをしていました。終末期の患者様の「少しでも自宅に戻りたい」という強い想いに寄り添う中で、医療依存度の高い方が自宅へ戻るための調整は、実はとても複雑です。疾患への向き合い方やご家族の意向、治療方針とのミスマッチが原因で、入退院を繰り返してしまうことが少なくありません。特に在宅で看取りを視野に入れたとき、訪問看護の役割は本当に大きいはず。でも、いざ退院調整をしようと思っても、十分に機能しない場面を何度も見てきました。だからこそ、「病院から在宅」だけでなく「在宅から病院」へ戻る際にもスムーズに連携できる仕組みをつくりたい。その想いを実現するために、今度は訪問看護ステーション側の視点からコーディネートできる連携室をつくろう、と決意したんです。「地域連携室」という新たな挑戦―― 実際に、連携室を立ち上げた経緯をお聞かせください。在院日数の短縮化や在宅医療の推進で、高度な医療ケアが必要な方が自宅で過ごすケースが増えています。でも、退院調整の要となる存在がいなければ、患者様やご家族が抱える不安が大きくなりがちです。そこで、訪問看護ステーションの中に専門の連携室を設置し、病院から退院支援看護師さんやMSW(医療ソーシャルワーカー)さんと密にやり取りできる体制を整えました。これによって、医療依存度が高い方でも安心して退院できるよう、緊急対応を含めた準備をスピーディに進められるようにしています。多くのステーションでは、所長が調整役を担っているところが多いと思いますが、あえて「連携室」という独立した部署を置くことで、かかりつけ医とともにACP(アドバンス・ケア・プランニング)まで踏み込んだきめ細やかな対応が可能と考えています。スピード感と情報共有がカギ――退院調整を強化していく上で、一番重要だと感じていることは何でしょうか?私たちが特に重要視しているのは、「スピード感」と「タイムリーな情報報告」です。総合病院から在宅へ移行される利用者様に関しては、病院にいるうちから在宅での生活状況や治療に対する思いを共有しておくことで、スムーズに退院後の生活がスタートできるように努めています。――具体的にはどのように情報を共有し、スピード感を担保しているのですか?まず、定期的なフィードバックを欠かさないようにしています。たとえば総合病院の退院支援看護師さんと面会して、退院予定の利用者様がどのような治療方針や希望を持っているのか、どのようなご家族の事情があるのかを確認しています。こちらからは、在宅での生活状況をタイムリーに報告し、万一再入院が必要になった場合にすぐ動けるよう情報を共有しておくんです。――再入院をスムーズに行うためにも、在宅での情報共有が大事なんですね。そうですね。もし在宅での調整が不十分だと、ご本人やご家族の思いとは違う方針になりがちです。特に「自宅で最期を迎えたい」と強く願っている方の場合は、その願いが叶わなくなる可能性があります。だからこそ、在宅に戻られる前にしっかり病院側と連携を図り、ご家族・ご本人が抱えている背景情報も含め、きめ細やかに共有することが私たちの使命だと考えています。一人でも多くの在宅療養を支えるために――一人でも多くの在宅療養を支えていく具体的な取り組みを教えてください。私たちはまず、総合病院の退院支援看護師との定期的な面会を実施しています。現在は2週間に1度ほどの頻度で退院支援室を訪ね、情報交換や顔合わせを行っています。その場では「こういうご利用者様がいれば、当ステーションでサポートできます」「この分野は得意なので、ぜひご紹介ください」という形で、私たちが受け入れ可能な体制を具体的にお伝えしています。ステーション内では症例検討会や勉強会を活発に行い、「このステーションなら大丈夫」と思っていただけるようにスタッフ一同が研鑽を重ねています。在宅訪問が可能な薬局がどこなのか、各クリニックが持つ特色は何か、地域の施設に空きがあるかどうか……など、とにかく幅広く情報収集もしています。――それだけ多種多様な情報を管理するのは大変そうですね。そうですね。そこで、ステーション内では職員がいつでも必要な情報にアクセスできるよう、データをリスト化して共有しています。連絡網だけに頼らず、検索しやすいデータベースを整えているんです。現場では時間との勝負になることも多いので、誰でもサッと確認できる仕組みづくりを大切にしています。スタッフの自主性を育む「サーバントリーダー」という形―― スタッフの教育やチームづくりで心がけていることを教えてください。以前はトップダウンが当たり前でしたが、訪問看護では、現場での判断しないといけないことが多く、一人ひとりのスタッフが自己研鑽を続け、主体的に動けるようになるためには、私のほうから一方的に「答え」を押し付けるのではなく、サーバントリーダー的なアプローチが必要だと感じました。スタッフが「こうしたい」「こう考えた」と声を上げてくれたときこそ、伸びしろが生まれる瞬間。だからこそ、その声を丁寧に拾いながら、一緒に調整していくんです。私がすべてを決めるのではなく、「なぜその判断に至ったの?」と経緯を聞いて、必要があればサポートする形にしています。訪問看護はチーム医療でもあるので、一人ひとりが判断力と捉える力を高めることは、とても大切だと考えています。「柔軟な視点で、寄り添える人」とが活躍できる―― どんな方が くるむ訪問看護ステーション湖北 に向いていると思いますか?在宅医療は、その方やご家族の想いを最優先にしたケアを提供する現場です。だからこそ、柔軟な視点で相手の気持ちに寄り添える方に向いていると思います。訪問看護が未経験でも、専門性より先に「人として寄り添いたい」という気持ちを持っている方なら大歓迎です。看護師や療法士など、みなさんの専門スキルはもちろん活かせます。でも、単に「自分の職種はここまで」という枠にとらわれず、もっと幅広いコーディネート力を身につけたいという方にとっては、くるむ訪問看護ステーションは最高のフィールドだと思います。一人ひとりがコーディネーターとして活躍できるよう、私たちが全力でサポートしていきますので、ぜひくるむに興味を持っていただけた方は、サイトからお問い合わせください!――最後に求職者の方にメッセージをお願いします!チームで支え合う、はぐくむ文化がくるむにはあります。一人で抱え込むことなく、むしろ地域とのつながりを楽しみながら、どんどん新しい発見や感動を味わえるのが訪問看護の醍醐味だと思っています。「あなたがいてくれて良かった」と言ってもらえる瞬間が、きっと大きなやりがいになってくれるはずです。ぜひ一緒に、新しい在宅医療のカタチをつくっていきましょう。→ くるむ訪問看護ステーション湖北の求人一覧はこちら